地獄めぐり |
夢を見た。
大学の友人たちと旅行に出かけていた。私は山の頂上付近一帯を占めているお寺のテーマパークみたいなところを一人で歩いていた。携帯が鳴り友人の一人が「皆もう宿にいるのにお前がいないから心配している」と言った。私は「直ぐにそっちに行く」と返事をした。宿は山の下の人工湖付近にあった。近道のルートを探して歩いていると「マシュー」と誰かが言った。「マシューマスカキー」ともう一度男が呼んだので振りかえると、虹色のアフロヘアーの鬘を被った皆川猿時がいた。「あっ、やっぱりマシューマスカキーだ」と皆川が言った。私は「何故、私がマシューマスカキーだと知っている?」と聞くと、「そんなことは世界中でバレバレだ」と言って、連れの若いハーフっぽい女の子に「こっちこっち」と私の隣に並ばせ写真を撮った。(「ウォール街2/マネー・ネバー・ スリープス」を観たばかりだったのでハーフっぽい女の子はキャリー・マリガンになっていた。ハーフじゃないけど)。
皆川猿時は「マシューが女の子とラブホから出てくるところをゲット!」などとはしゃいでいた。振りかえると確かにそこにラブホがあった。「ネットに流してやるからな。マシューが浮気!って流してやるからな」と言いながら皆川猿時はキャリー・マリガンとどこかへ消えた。
私はそんなことより「さっさと宿へ戻らなければ」と焦っていた。近道が見つからないので正門へ戻ることにした。中心部へ戻るに従って人人人でごったがえしていた。老人ばかりだった。
そこらじゅうに呼び込みの男がいた。男は皆、海老蔵だった。海老蔵がパウチされたパンフを持って「四書にも書かれた地獄めぐりはいかがですか?」と案内していた。そこに老人たちが集まり海老蔵の説明を熱心に聞いていた。私は「四書に地獄のことなど書かれているのか?」と訝しながら海老蔵の脇を通り過ぎ、出口へ急いだ。
途中鞭打ち地獄を見た。老人たちが鞭で打たれていた。大勢の男女入り混じった老人たちが鞭で打たれながらエクスタシーに達したような恍惚とした表情を浮かべていた。、、、とても気持ち悪かった。火炎地獄でも煮え湯地獄でも老人たちは燃やされながら高温のお湯に投げ入れられながら恍惚とした表情を浮かべていた。
私は正門へ近付いた。しかし出口は閉まってした。そこにいた海老蔵に聞くと「一旦、階段を上って左へ折れ、西門の出口しか今は開いていない」と言われた。
私は階段を上がった。そこは「鬼体験地獄」だった。広大な階段に数千人の老人たちが角を生やし泥で固められ座っていた。老人たちは鬼のような形相で一点を見つめていた。低温サウナのように蒸し暑かった。私は尚も階段を上った。門があった。私はその門をくぐった。すると全身に塩を塗られた老人たちがうろうろしていた。そこに浴衣姿の妻がいた。妻は私を見ると「やっときた」「また迷子になっていたんでしょ」とすこし怒りながら「鬼体験地獄するから」と言った。妻はざるを持っていた。その中に財布が入っていた。
鬼体験地獄は5800円だった。私は「高い!」と思いながらも仕方なく妻についていった。妻によると「塩塗りババア」を見つけお金を払い塩を塗ってもらうとのことだった。
妻と2人で塩塗りババアを探した。途中、棚田状になった泥温泉に塩を身体に塗った老人たちが入っていくのを見た。「あ~ああやって、身体に泥を付けるのか」と納得した。
塩塗りババアをやっと見つけた。白髪の長髪、臍まで垂れ下がった乳房、白い腰巻だけを巻いてざるに入った塩を持って立っていた。
私たちがお願いすると「もう時間がない」と妻の手を引いて棚田状の泥温泉へ連れて行かれた。「時間がないから塩は省略して泥温泉につかれ」と言う。「効果は同じだから」とむりやり妻の浴衣を脱がせた。妻は下着をつけていなかった。回りにいた塩だらけの爺たちが一斉に「おおおおー」と妻をみて声を上げた。老人たちは妻に近寄り乳や尻や股間へ手を伸ばした。私は「やめろ、やめろ、やめろ」と老人たちの手を払ったが際限がないので、妻を「泥温泉へつかれ」と言ってむりやり泥温泉へ頭の先までつからせた。塩塗りババアが「あんたはそのままつかれ」と言った。私は一人服を着ていた。しかも一張羅のスーツだった。唯一持っているアルマーニのスーツだった。「え、いや、このままじゃ」と言っていると塩塗りババアに押され泥温泉へ沈んでしまった。
袖とか襟とかズボンへ泥が入ってきて気持ち悪かったが、頭までつかると温かくとても気持ち良いことに気がついた。泥温泉から私は上がった。スーツは台無しだったがとても気持ち良かった。棚田状の泥温泉は延々と続いて少しづつ泥のキメが荒くなり何重にも身体に泥をコーティングしながら下へ降りて行くシステムだった。
妻を探した。妻は全身泥だらけで立っていた。しかし、妻だけ全裸に泥なので身体のラインがモロに出て、全裸よりもイヤラシイ状態だった。乳房とかお尻の割れ目などもクッキリ出ていた。老人たちがジロジロ妻を見ているので、私は妻の手を引いて泥温泉へつかった。泥温泉は信じられないくらい気持ち良かった。「こんなに気持ち良い温泉につかったことはない!」と思った。地獄どころか極楽だった。
何段もの棚田状の泥温泉を経て妻と私は、私が最初に見た泥で固まった老人たちのいる階段に着いた。ここが終着点だった。この低温サウナのような蒸し暑いところで角をつけてもらう。塩塗りババアが現れ「場所がないから別々に座れ」と私は妻と離された。私は塩塗りババアに手を引かれ階段を下りた。空いていた場所に座ると、塩塗りババアに「角は1本と2本とどっちがいい」と聞かれたので、「2本」と答えた。すると角を2本つけられた。この角はもぐさでできていた。つまり角はお灸なのだ。塩塗りババアは巨大なお灸を私の頭に置くと火をつけた。
直ぐに熱くなってきた。叫びたいほど熱かった。老人たちの鬼のような形相が分かった。熱さに耐えていたのだ。払いたくても手が動かなかった。鬼のような形相で熱さに耐えた。熱いのだが、頭は非常にクリアだった。ドラッグをやった時のように(知らないけど)明晰になり、宇宙の法則を理解し、全知全能感に浸った。
私は振りかえり階段の上の方にいるはずの妻を探した。妻も1本角をつけていた。妻はにこやかに笑っていた。老婆は正座、爺は胡坐をかいて階段に座っていたが、妻だけM字開脚でしかも尻を突き出し肛門まで丸見えな体勢で座っていた。妻も泥は塗られていたが0.1ミリぐらいに薄いコーティングなので全裸と同じだった。
ドラッグのような “角お灸” でクリアになった目で妻を見ると、細部まで丸見えだった。勃起した乳首、肛門の皺、クリトリス、大陰唇、小陰唇のヒダヒダ、光り、濡れ、きらめく、、、性器の奥の奥まで目に焼きつくように飛び込んできた。
妻の回りで胡坐をかいた爺たちもクリアな目で覗きこむように妻の性器を凝視していた。爺たちは妻を視姦し激しく勃起した。爺たちの男性器は硬く、泥が塗られた分だけ肥大化し、熱り勃つように震え鳩尾まで達している。爺たちは妻を中心に同心円状になり、何重にも妻を囲み、鬼の形相で妻の性器を覗きこんでいた。
金縛りにあった。まったく動けなくなった。
私は妻と妻の性器を好奇に満ちた視線で覗きこむ爺たちと屹立した男性器から目が離せない。
爺たちも私と同じように動くことはできないようだった。
妻は同心円の中心で観音様のようにたおやかな笑顔でM字開脚なまま性器を晒して続けた。
、、、、、いつまでも、いつまでも。
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<ユメカルテ>
この夢は、秘密、隠し事を示します。誰にも気付かれたくないこと、触れられたくないことがあるようです。過去の苦い思いだったりコンプレックスだったり後ろめたい行いだったりと、隠しておきたい覗かれたくないものです。それらはあなたの心の中で黒い影のようにずっと存在し、消し去りたくても消えずにいつまでも居座り続け、時々姿を現してはあなたを苦しめます。それらが露見されるのを恐れる気持ちもあるでしょう。あなたの心の奥にある潜在意識は、それらからの解放を望んでいます。人には誰にも知られたくないことが少なからずあるものです。自分だけ?と思わず、それらと向き合いましょう。消せないものには正面から受け入れ、これから変えていけるものには対処して、心の中の黒い影を一つずつ消していきましょう。あなたの気の持ち方、取り組み方で変えていけるはずです。