妻の合コン |
「待ち合わせがアルタ前ってどうよ!?」
妻が合コンをするのだが、その待ち合わせ場所として代表の男がアルタ前を指定してきたらしい。クライアントから合コンを頼まれたのだ。クライアントが2人の部下を連れてくるから、妻も独身女性を2人連れての3対3の合コンだ。「こいつと連絡して」と連絡先を教えられ、妻は独身男1と日時待ち合わせ場所などを打ち合わせ中なのだ。そのメールでのやりとりだ。
「歌舞伎町で飲むのに、待ち合わせがアルタ前ってどうよ!?」
30過ぎの男女の合コンだ。オノボリサンじゃあるまいし、アルタ前で待ち合わせてどうする!?つう話なわけである。私は、いまどき、東京在住であるにも関わらず、合コンでアルタ前を待ち合わせ場所として選択をするド素人がいることに驚いた。
「やりたくないのか!」という話なわけである。
「できるものもできなくなっちゃうぞ!」という話でもある。
ベストパターンはお持ち帰りであろう。ファストフード並みな当日お持ち帰りであろう。
しかし、アルタ前などで待ち合わせをしたら、お持ち帰りはできないであろう。想像してみてもらいたい。あのゴチャゴチャしたアルタ前だ。出会えたとしても「、、、どうも」ぐらいでぞろぞろぞろぞろと合コン場所へ向かうことになる。男性が決めた居酒屋へ向かう。アルタ前などを指定した男は気がきかないから、男3人でぞろぞろと歩く。その後ろを女3人がぞろぞろとついていく。
仮に、話しかけたとしてもあの雑踏だ。店の宣伝やら周りの人々の声で話などできたものではない。
男「今日は、ほにゃにゃらですね」
女「はあ?(聞こえない)」
こんな会話が数回繰り返され、段々と女はやる気をなくしていく。後悔し始める。「来なきゃ良かった」と。
男たちが話しかけもせず、前を歩いた場合も同じだ。言ってみればおじさんとおばさんだ。そんな6人が、新宿の街をぞろぞろ歩くのだ。「なんか気がきかないよね」「前もあった、あった。こういうパターン」「あの時もひどかった」「あ~なんか、今日もダメっぽい」などと女たちは数々の失敗事例を想起し、奈落の底へ向けてネガティブにやる気を失っていく。
とにかく、やりたいのなら、駆けつけ3杯である。さっさと飲ませてしまうに越したことはない。
あ、いや、だから、妻も入ってるのだが、、。まるで「妻、貸します」みたいであるが、、。そういうことではない。妻は言ってみれば、お見合いの仲人みたいなものだ。世話焼きおばちゃんだ。「後は、若い人2人で」とラブホテルの前でお別れだ。
つまり、アベレージが50とする。合コン前の女性のやる気のアベレージを50とする。しかし、上記のようにちんたらちんたら飲まずに時を過ごしたら、居酒屋に着いた時点での女性のアベレージは間違いなく30ぐらいに下がっている。
50から始められたものを30からスタートすることになっちゃったわけである。20も損をした。待ち合わせ場所の選択ミスで20もだ。
バカバカしいではないか。
そんなことをしていたら、できるものもできなくなってしまうという話である。
妻「直接居酒屋で待ち合わせればいいんだよ。子どもじゃあるまいし」
私「そうだな。、、ダメだねそりゃ」
妻「ダメでしょ」
私「できるものもできないね」
妻「できるものもできないよね。私もやる気が失せてきたよ」
私「あんたがやる気だしてどうするのよ!?。ダメでしょやっちゃ!!!」
妻「まあ、建前ではそうだけどさ」
私「いや、いや、いや、いや。建前とかそういうことじゃなくて」
妻「あ~あ。どうしてこうも最近の男は気がきかないかね」
私「ところで、あなたが連れていく女性2人はどうなのよ?」
妻「1人は可愛いよ」
私「もう1人は?」
妻「知らない」
私「し、知らない!?」
妻「会ったことないもの」
私「、、、会ったことないんだ」
妻「知り合いに頼んだんだよ」
私「ふーん」
妻「まあ、どっちにしても、皆、私のことが好きになっちゃうんだけどさ」
私「……」
、、、、、毎回、毎回、同じオチですみません。