すれ違う人すれ違う人が、皆、芸能人に見えた日。 |
昨夜、妻が「暑さのせいか、今日、調子がおかしかったんだよね」と。
私「東京も砂漠化しちゃうんじゃないの!つう勢いだものね」
妻「普通の人が皆芸能人に見えるんだよ」
私「んーーー。それは私が思っていた調子の悪さとは方向性がまったく違うわ」
妻「昼、蕎麦屋に入ったら “ 歌のお姉さん ” が蕎麦を食べてんだよ」
私「どこで?」
妻「銀座だよ」
私「銀座ならいてもおかしくないんじゃないの」
妻「すっごい似てんの」
私「じゃあ、本当に歌のお姉さんだったんじゃないの?」
妻「違うんだよ。蕎麦の食べ方が素人っぽいし」
私「ちょっと、待って、下さい。素人っぽい蕎麦の食べ方って?」
妻「だから、芸能人だったらいつでも人に見られているから気をつけるじゃん。そんなのなくて、つるつるつるつる大胆に食べてんの。あれは芸能人じゃないよ。それでよーく観察したんだよ。、、、そした違ってた」
私「ふーん」
妻「それで蕎麦屋を出て歩いてたら、今度はマギー審司が道端でケイタイで話してるんだよ。段々近づいていくんだけど、やっぱりどうしてもマギー審司にしか見えなくて、、、いきなり『こんなんなっちゃったー』とか言ってケイタイで話しながら耳デカクしないかな?とか思ってたんだけど」
私「はあ?」
妻「デカクしたら本物じゃん」
私「……(たとえ本物であってもそんなところで耳をデカクはしないと思うが)」
妻「凄く近づいたら、『車を駐車場に入れればいいんですね』とか言ってて、マギー審司じゃないと思ったよ」
私「何で?」
妻「自分で運転しないじゃん」
私「まあ、、そうかもね」
妻「その後すれ違った三つ編みの女子高生はいもとに見えたし」
私「……」
妻「なんだか、本当に具合が悪くなってきて。『私、おかしい(ヘトヘト)』って自分でも思って、持ってた水を飲んだんだけど、そうしたらちょっと気持ち悪くなってきて三越のトイレへ行ったんだよ」
私「大丈夫なの?。それ、早退するべきだったんじゃん」
妻「いや~でも、すれ違う人すれ違う人が芸能人に見えるからって早退できないじゃん」
私「、、、確かに」
妻「トイレの洗面台で水が流れるの見て、心を落ち着けたって言うか」
私「ふーん」
妻「それで大分調子が良くなったんで、ふっと顔を上げたら、鈴木京香がいたんだよ」
私「鈴木京香!?。そ、そ、それは本物?(銀座三越にならいるかもしれない)」
妻「、、、と、思ったら鏡に映った私だった。アハハハ」
私「……」
、、、、、真剣に心配し、最後まで話を聞いた私がバカだった。