人生史上一番のドストライク! |
妻の大学の後輩に、後輩と言っても大学時代に知っていたというのではなく社会人になってからたまたま知り合い「姉さん、姉さん」と妻を慕う33歳だか34歳の博己君という男の子(大の大人だけど)がいる。
彼は会社に入ってすぐに知り合った女性と5年ぐらい前に結婚した。付き合っていた当時から私も時々妻に話を聞かされ知っていたのだが、(見たことはない)、デカイ女なのだ。背が高い上にデブなのだ。しかもブスでもある。かつ自分に構わない。化粧も服装も適当。料理もできない。掃除も洗濯もしない。
結婚する前、私はよく妻に「何で付き合っているの?」と聞いた。妻は「なりゆき?」と曖昧な答えをし、「だいたい何で付き合い始めたわけ?きっかけは?」との質問にも「やっちゃったからじゃないの」といい加減な答えしか返ってこない。その当時、まだ彼が結婚する前の妻との会話であるが、こんな感じのものがあった。
私「別れればいいのに」
妻「別れられないらしいよ」
私「何でよ!?」
妻「別れるなんて言ったら彼女が何するか分からないから」
私「刺されるとか?」
妻「むしろ『自殺しちゃうかも』じゃない?」
男たちよ!。「俺が捨てたら自殺しちゃうかも」などと思うのは傲慢だ。思い上がりだ。「ナニサマだお前は!」だ。女はオマエ程度の男に振られたぐらいで自殺など決してしない。だから別れたいと持ったらさっさと別れよう。私も若い頃は「振ったら自殺しちゃうかも」などと思ったが(いやモテモテとかじゃなくて誰だって1度や2度振る経験だってするでしょ)、そんな女に限って別れた後に二股をかけられていたことが発覚したり、私より先に新しい恋人を作ったりと、「あ~もう『自殺しちゃうかも』とか考えていた私がバカみたい!」と自尊心をズタズタにされたものだ。女は失恋ぐらいで自殺などしないのだよ。むしろ、今の私だ。きっと妻に捨てられたら飼い主に死なれた犬のように絶食し衰弱死してしまうであろう。
さて、しかし、博己君は別れるどころかその 何もしない できない 寝てばかりのデカイ女と結婚した。
私「もしかして、寛己君はデブフェチとかデカイ女フェチとかブスフェチとかなの?」
妻「違うよ。むしろスレンダーな方が好きだって言ってたもの」
私「はあ!?」
妻「だから別に全然好きじゃないんだって」
私「じゃあ、何で結婚したのよ」
妻「『若気の至り』とか言ってたよ」
私「、、、意味分かんない」
妻「なんかね。何もできない女だから『自分がついてないとダメかも』って思ったらしいよ」
私「ふーん。よく分からないけど、私には理解できないぐらい『イイ奴』じゃん」
妻「そうかもね。結婚してからもディズニーランドに行ったり旅行したり奥さんサービスも欠かさないし」
私「別に奥さんサービスはするでしょ」
妻「しないよ、普通。それに今でも一緒にお風呂に入っているんだって」
私「そんなデカイデブのブスと?。風呂の水が無くなっちゃうよ」
妻「子どもじゃないんだからいつまでもそういうこと言うな!」
私「でも、じゃあ、やっぱ、ラブラブじゃん。奥さんのこと好きなんじゃん。だからデブ&デカイ&ブスフェチなんでしょ?」
妻「違うよ。昔から私のことが好きなんだもん。『旦那さんと別れてボクと結婚してくれるならボクも別れるますよ』って言っているもの」
私「はあ!?」
妻「『姉さんは自分の人生史上一番のドストライク!』なんだって」
私「……(久しぶりに妻の自慢話でした)」
妻「『でも43なんですよね……』だって(アハハ)。年齢がネックらしいよ」(、、、、、このぐらいの自虐オチをつけるぐらいには成長したつーか謙虚さを身に付けたようではある)。