おつり渡すとき手触れないで!(2) |
by Matthew MasCurkey カレンダー
Matthew MasCurkey
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2015年 10月 26日
昔々、私は大学生の頃、新宿のファストフードで深夜バイトをしていた。21時から5時まで働いた。客はゲイとコールガールとタクシードライバーしかいなかった。私がレジで釣銭を渡すとき、ゲイたちは全員、釣銭を持った私の手を両手で包み込むようにギュギュギュッと握りお釣りを受け取り、「ありがと(はあと)」とゲイみたいな発音で、いや、だから、ゲイなんだけどさ、ウィンクをし客席に向った。 私はコールガールには見向きもされなかった。バイト仲間はコールガールにからかわれる奴もいた。ゲイに一番モテモテなのは私だった(全然うれしくない)。“男好きのする女”と言うが、私はゲイ好きのする男だったらしい(全然うれしくない2)。 ゲイの店長もいた。その店長はモダンジャズ好きで、私がモダンジャズ好きなのを知ると、店長セレクトの「マイ・フェイヴァリット・シングス」的名曲を何本もカセットに録音してくれた。バイト明けの朝、店長が「これからウチにジャズ聴きに来ない?」と誘われた。バイト仲間にはその前から「ヤバいんじゃん」「惚れられてるね」などとからかわれていたので、誘われた時は心底ビビった。しかし日ごろから親切にされていたし、断るのも悪いし、、、と、男に誘われた処女のように逡巡したが店長のバイクに2人乗りして家へ向かった。初めて男の部屋へ行く女たちの不安を少しだけ味わえた。「ま、少しぐらいいっか」と覚悟して(おいおい)。 店長の部屋はオーディオルームのようで棚はジャズのレコードで詰まっていた。もう忘れたが、1万枚とか2万枚とか万単位のレコードを持っていると言っていたような記憶がある。 ビールを飲みながら静かに2人でジャズを聴いた。 私はそのうち寝てしまった。目覚めたのは昼前だった。近所の喫茶店でナポリタンを2人で食べて、私は帰った。 手も触れてこなかった。「身体が目的じゃなかったのね」と女のように安心した。少しシャイで親切なモダンジャズ好きのゲイの店長だった。その後出会った数人のゲイも皆、シャイで親切でセンスが良く楽しい奴ばかりだった。TVに出てくるようなウルサくウザい奴らは一人もいない。
by anirmnm
| 2015-10-26 12:01
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